いつも考えさせられるのですが、大切な人が急な病気で生死を彷徨うようになったとき、その人のそばに居続けられますか？そのときになってみないと何とも言えませんが、出来れば側にいてあげたい気はします。しかし、大切な人が苦しんでいる姿を見続けることが出来るほど精神的に強いかと言ったら、それも疑問です。ところが、世の中にはそれをし続けたいと望む、いやそれをし続けることが出来る人が何と多いことか。

　　今回のニュースは、急性肝不全になった男性を７年も見守ってきた女性の話です。

　　2002年末、Ａさんと４歳年上のＢさんは結婚間近でした。しかし、突然Ｂさんが急性肝不全に冒され入院することになったのです。もともと２人は幼なじみで、兄妹のように仲が良かったのですが、Ｂさんの優しさにＡさんは兄以上の感情を抱くようになりました。２人は部屋を購入し、結婚への準備をしていた矢先の出来事でした。Ｂさんの入院代や薬代を捻出するため、Ａさんは購入したばかりの家や家財道具を売り払い、看病を続けてきました。

　　いつ「行ってしまう」か分からないＢさんとの結婚は、周囲もＢさん自身にも反対されてしまいました。それでも、Ｂさんの病状を一番最初に分かる家族になりたいと、Ａさんは望んでいます。しかし、現在Ｂさんの容態は悪く、「行ってしまう」日がいつになるのか分からないそうです。

　　今中国の医療制度も問題が多く、80年代のイギリスのように医療崩壊寸前の状況が続いていて、医療費の高騰と診察を受ける難しさがあり、Ｂさんも入退院を繰り返し、高額の薬を投与し続けるには、お金がいくらあっても足らない状況なのです。多くの重病患者が募金などによってその命を救われていますが、それで解決する問題ではありません。

　　日本でも、医師不足、医療崩壊などと叫ばれていますが、手術のたびに家財道具を売り払わなければならい事になる前に、何とかして欲しいと思います。

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