今、中国のネットで話題沸騰なのが、
14歳の少年が校内で死亡した事件についてです。

学生の死亡事故が報道されるたび、学校の責任問題が問われ、
マスコミが大々的に取り上げることもしばしばありますが、
中国でも、学校の管理責任を問われるのは、同じようです。
しかし、今回の事件は、そんな問題ではすまない状態になっているようです。

12月18日朝、山東省の中学校で中学一年生のＡ君(14歳)が、
校内の排水溝内で死んでいるのが発見されました。
警察によると、他殺でも自殺でもなく、不慮の事故であり、
潜在的な病に、凍傷が加わり死に至ったと分析されています。
家族は、司法解剖を望んでおらず、詳しい死因は分かっていません。

しかし、問題は死因の特定ではなく、
死に至るまでの経緯と、教師の発言にあったのです。

A君は友達の食料を購入するため、宿舎を抜け出し、
塀を越えて校内の購買部に行き、翌朝７時に発見されたのですが、
この間の出来事が、問題の一つです。

ある証言によると、宿直の教師が宿舎を抜け出しているA君を発見し、
何度かたたいた上で、罰としてそこに立たせたが、
その後酒を飲んで忘れてしまい、死に至らしめたというのです。

当の教師は、たたいたことも、酒を飲んだことも否定をしており、
事実は分かっていません。

そして、もう一つ大きな問題が、これです。
テレビの取材を受けた、A君を発見した教師が、
カメラに向かって、「死に様は穏やかで、気持ちよさそうだった」と発言したのです。

ネットでは、たちまちのうちにこの話題に火がつき、
「死に様はおだやか」はネット検索ランキングでトップになり、
「悲劇」を表す「杯具」(※中国語では音が同じ)と言うネット用語も、
ネット用語ランキング入りしました。

結局、遺族は学校側と示談で和解し、和解金をもらえることになったようですが、
父親は、和解金の金額を明らかにしておらず、
もし、金額を言ったら、息子とを売ったような気がすると話していました。
息子の突然の死に、その悲しみは消えることはないでしょう。

また、学校側は校長、副校長は免職、
巡回担当の教師も処分を受けたようです。

学校側の管理がどうのこうのというのは、
人間のやること、目が行き届かないこともあるでしょう。

しかし、たとえ事実がそうであったとしても、
死亡に至った状況から、学校側の人間がこういう発言をするのは、
やはり、大きな問題があると思います。

何気ない、心ない一言が、人の心を抉り、
大きな社会問題になることを、気をつけなければなと思いました。

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