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【倒福】「福がひっくりかえる」と「福が至る」と言う意味の言葉が同じ音で、掛詞になっていて、このように「福」の字かさかさまになっている。

★劉白雨の信口開河

2010年03月11日

マイナス翁

  サラリーマンの皆さんお疲れ様です。この不況の時代容赦なく減らされる給料に嘆くだけの日々をお過ごしの方も多いのではないでしょうか。会社の経営が立ち行かなくなって倒産するよりはと、涙をのんでいるのでしょうか。

  しかし、天引きだ、組合費だ、果ては罰金だと、ただでさえ少ない給料からこれでもかと引かれていくのを見て、さらに追い打ちをかけられている方も少なくないのではないでしょうか。

  中国では、最近ネットで話題の給料明細があります。それは、今年2月分の給料明細で、手取りがなんと4元(約52円)なのです。この人の基本給は1300元(約16,900円)なのですが、ここから年金144元、社保198、失業保険18元、医療保険36元、と引かれ、最後に「不明」900元が控除されていたのです。給料の70%近くを控除とはいったいどういうことなのか、この「板」を立ち上げた人が会社に確認したところ、なんと4回の遅刻分だと言うことだったのです。

  遅刻はいけないことですし、控除することも会社の内部規定で決まっていたことですから、当然の報いだと言ってしまえばそれまでなのです。この人の会社の規定では、1回の遅刻で100元、3回以上はさらに500元の控除をするというものです。しかし、いくら内部規定とは言え、70%はひどすぎると、この人は訴えています。

  ところが、上には上がいるもので、この「板」のレスに、手取りが「─0.5元だった」と言う人まで現れたのです。働いて会社に金を払うってどういうことなんでしょう。しかし、この人だけではなく、次から次と手取りがマイナスだった人が出てきたのです。

  記者が中国杭州労働保障監察支隊(所謂労働基準監督署)に確認した内容によると、企業は最低賃金を割って控除してはならず、最低限の生活費を保障しなければならないと法律に規定されており、おかしいと思ったら近くの監察支隊に相談して欲しいと言うことでした。

  日本でも労働基準法がきちんと整備されるまでは、同じような状態だったと聞きます。今ではまず無いでしょうが、給料の金額に一喜一憂する日々は、もうしばらく続きそうですね。早く不況から抜け出られると良いのですが。

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